AIと人間で「どっちが優れてるの?」みたいな話をよく聞くんですけど、実際のところは「人間が全部やる」とか「AIが全部やる」っていう両極端じゃなくて、それぞれ得意な部分を活かして協力し合うのが大事だと思っています。
人間には感情とか直感とか、現場でリアルに動く力があるし、AIは膨大な情報を一瞬で処理して計算ミスもしない。
お互いがサポートし合うことで「共進化」していくのが理想じゃないか、と。
AIはネットと計算力に特化した“ネット回遊型エージェント”
まずAIの強みの定義から。
AIの強みとは、ネットにある膨大なデータを検索したり、ものすごいスピードで分析すること。
例えば、
- 文章やコピーの大量生成
- SNS投稿文の下書き作成や、複数のブログ見出しアイデアを一気に生成
- データやテキストの解析
- アンケート結果からキーワード抽出や、顧客対応履歴からFAQを自動作成
- パターン化された作業
- 写真や音声の文字起こし、類似画像の一括生成、フォーム入力の整形
- 情報整理と要約
- 過去の記録から重要部分抽出や、複数資料を一つのレポートにまとめる
要は、人間がやったら一生かかりそうな情報量を一瞬でまとめてくれる。
こうした情報整理や分析はまさにAIの得意分野。
人間にとっては四苦八苦するところをサクッと片付けてくれるので、使わない手はないなと思うわけです。
「人間」という現場型エージェントのお仕事
じゃあ人間の役割って何かというと、「行動」と「感情」の部分かなと。
具体的にはこんな感じになります。
① 感覚・直感・空気感
- なんとなく「ここは危ない感じ」「このタイミングだとグッとくる」といった雰囲気を読む
- 会議や現場で「今の発言で場が冷えた」みたいな空気感の察知
② 経験による勘とパターン認識
- 10年接客してきた経験から「こういう言葉遣いのお客様はクレームになりやすい」と直感でわかる
- 過去のトラブルと似た空気感を感じ取ってリスクを先読みする
③ 未来予測・時流の勘
- 「このアイドル、多分一気にブレイクしそう」とか「次に流行るのは○○じゃないか」みたいな漠然とした予感
- データやSNSだけじゃ拾えない、まだ芽が出ていない段階での兆しを嗅ぎ分ける力
④ ネットに出ないリアル情報
- 社内の人事異動や方針転換、交渉中の裏話、内部の温度感などオンライン化しにくい一次情報
- 「あの人、辞めるかもしれない」「現場は全然乗り気じゃない」といったリアルな噂
⑤ コミュニティの温度・非公式ルール
- 「このグループはあの人の発言力が異様に強い」
- 「AさんとBさんは実は仲が悪いから、その話題は避けたほうがいい」といった暗黙ルール
⑥ 心の声・内面の記録
- 自分しか知らない日記や、口に出してない悩み
- サービスや商品を見たときの率直な第一印象
こんなふうに見ていくと、AIってまだ「M字バングがダサいかどうか」を判別できないよね、みたいな話になるわけです。


昔はカッコいい髪型だったのに、今はダサい扱いになってる…みたいな、人間にしかわからないニュアンスを捉えるのは難しいんですよね。
ホワイトカラーの仕事の大半はAIで代替できるって言われるけど、やっぱりこうした人間っぽさが残る部分は大きい。
人間っぽさというか、「人間」という現場型エージェントしか分からないことがある、って感じですが。
そして今後、AIが人間の感情や表情まで学習していく可能性はあるけど、行動してリアルな経験を積むのはやっぱり人間の役目なんじゃないかと思います。
結局最後に勝負を決めるのは「動いた者勝ち」
AIは過去のデータを分析してくれるけど、新しいデータを生み出すためには人間が実際に動くしかない。
身も蓋もないんですが、AIを使いこなせるのは、リアルワールド側で圧倒的な行動をする人(現場型エージェント)です。
なぜなら、ここでしか差が開かないから。
好奇心のままに楽しく感情を動かし続けられる人が、次の時代の勝者です。
人間は「AIでもできるところ」はどんどん任せちゃって、空いた時間でガンガン動く。
それをAIにフィードバックする。
そうやってお互いにレベルアップしていくのが理想です。
結果的に、今までになかったアイデアや価値がどんどん生まれてくるはず。AIと正しくタッグを組めば、新しい働き方や生き方も見えてくる。
「もう人間しかやれない部分がなくね?」って思っている人も多いと思いますし、「結局、人間ってリアルワールド側の自律的なAI的な存在じゃんww」とアイデンティティを破壊された人もいることでしょう笑。
でも、何はともあれ人生を豊かにすることが核になる部分だからこそ、それはそれとしてAIにおんぶに抱っこでラクして遊ぶのがいいんじゃないかと。
そんじゃーね。